スト回避で思うこと

先週末から温泉に出かけていてテレビやら新聞から遠ざかった生活をしていまして、帰ってきてみたら今週末のストは回避という形でNPB側と選手会側で合意が為されていたようです。実際にどのような合意が為されたのかと思い、選手会のホームページを見てみました。
以下は合意内容の引用です。

1、 NPBは、来季(2005年シーズン)に、セパ12球団に戻すことを視野に入れ、野球協約31条、32条に基づくNPBの参加資格の取得に関する審査(以下「審査」という)を速やかに進め、適切に対応する。

2、 審査は、実行委員会の下部組織として組織される「審査小委員会」が担当し、審査開始後1か月を目処に実行委員会およびオーナー会議に答申する。来年(2006年シーズン)以降の審査については、第三者を委員とする新規加入球団審査委員会(仮称)を設置する。

3、 NPBは、現行野球協約の加盟料・参加料を撤廃し、預かり保証金等の制度を導入する。

4、 審査は、適正・公平に行い、小委員会の審査過程を可能な限り、開示するなど、透明化に努める。

5、 審査小委員会の答申に基づいて、実行委員会及びオーナー会議が、来季参入を可とした場合は、NPBは、その参入が円滑になされるよう最大限の協力をする。

6、 新規参入が決まった場合、分配ドラフトへの新規参入球団の参加を認め、統合球団のプロテクト選手(2巡目、3巡目の指名選手を含む)を除いて柔軟に対応する。また、既存球団は、新規参入球団と既存球団との戦力均衡を図るため、新規参入球団に協力する。

7、 NPBは、選手会との間で、プロ野球構造改革協議会(仮称)を設け、1年間をかけて、ドラフト改革、エクスパンション・ドラフト制度の導入、選手年俸の減額制限の緩和などについて徹底的に協議する

一部スポーツ紙などでは、選手会勝利!の文字が躍っていますが、内容を見る限りでは経営者側の勝利ではという気がします。
結局選手会側が主張していたオリックス大阪近鉄の合併の凍結は通りませんでしたし、他は努めるとか協力するとか協議するといった内容でせいぜい加盟料が預かり保証金に変わって参入障壁が低くなったことぐらいでしょうか。両者ともにやりたくないストを回避することが目的になってしまったのでは無いかと思ったくらいです。
一年かけて協議をすると言えば聞こえはいいですが、問題の先送りとならないよう期待したいと思います。また来年構造改革でもめてストになることはぜひ避けていただきたいと思います。