はてな年間100冊読書クラブ 012/100

大森望『特盛! SF翻訳講座 翻訳のウラ技、業界のウラ話』

特盛! SF翻訳講座 翻訳のウラ技、業界のウラ話

特盛! SF翻訳講座 翻訳のウラ技、業界のウラ話

いつ買ったかは忘れましたが、書斎を片付けていて、ふと手に取り読み始めてしまいました。
ただでさえ冷え込んでいる出版業界の中でさらに氷河期のようなSFの分野ですが、その中でも海外SFの翻訳という非常にニッチな分野を扱った本。僕もSF好きですが、SFマガジンを購読するところまではいかなかったので著者のように、情報飢餓から原書に手を出す→翻訳したものを同人誌に→編集者に認められて商業翻訳の道へ、ということにはなりませんでしたが。
翻訳にまつわる裏話や環境(過去の連載をまとめたものなので恐ろしく古いですが、年収など雑多な内容が盛りだくさんです。海外SF翻訳家を目指す人(いるのか、今?)でなくともSF好きなら楽しめると思います。
本書の中で色々と海外SF小説が紹介されていますが、いざ読みたいと思ってもなかなか本が手に入らないところがSFに限らず今の出版業界の問題点だなぁ。