1月8日(金) 旅行二日目

二日目の振り返り。この日は仙台から鳴子温泉を目指します。

ホテルで朝食を済ませ8:48発の仙山線山形行きで出発。

愛子駅*1を過ぎると段々と山の中に入ってきます。

作並を過ぎて宮城県山形県の間くらいだともう雪深い人跡未踏の地。一本も電車の止まらない秘境駅八ツ森駅もこの辺り。

仙山トンネルを抜けて山形県に入り面白山高原駅。スキー場に直結している駅ですが今シーズンは営業しておらず。人気なし。

9:47山寺駅で下車。駅名どおりお寺のような駅舎です。鳴子温泉に行く前に立石寺に寄り道です。

山寺は愛称で実際には「宝珠山阿所川院立石寺」が正式な寺号です。一般的には松尾芭蕉が『奥の細道』で「閑さや岩にしみ入る蝉の声」という俳句を詠んだことで有名なお寺です。
目指すは奥の院と写真でも崖の上に見える五大堂です。奥の院までは階段が約千段あるそうです。山寺駅でも往復で2時間かかるので奥の院まで行く場合は電車の時間に注意と張り紙してあります。


まずは根本中堂にお参り。


すぐ側には松尾芭蕉(と写真には写っていませんが弟子の曾良)の像があります。実際に句を詠んだのは参道をもう少し入ったところにあるせみ塚というところです。

山門からひたすら階段を登ります。夏場は有名な観光地ということでそれなりに人がいるみたいですが、真冬の平日ということもあって人っ子一人いません。岩にしみ入る蝉の声すらない閑さです。階段に残った足跡から一人くらいは先にいるみたいですが。



転んで階段を転がり落ちて倒れてもしばらく発見されないだろうなぁとか思いつつ、ただひたすら雪で滑りやすい階段を登る……。
しかも徐々に雪が舞い始めてきました。

仁王門に到着。雪もどんどん強くなってきています。ここを左に行くと五大堂、真っ直ぐ行くと奥の院です。

性相院、金乗院、中性院、華蔵院と4つの山内寺院を過ぎて奥の院到着。ここまで誰にも会っていません。雪がかなり強くなり、自分の行動に疑問を感じてきたり。

奥の院から引き返し、開山堂と五大堂に向かいます。雪はますます強くなり、霧も出てきて視界も悪いです。階段も下りの方が滑りやすく怖いです。何か罰当たりなことでもしたんだろうか。

五大堂です。本来ならここからすばらしい眺めのはずが……。

何も見えません(ノД`)・゜・。
雪を落とし、下で買っておいた缶コーヒーで一息ついた後、下山。下るにしたがい雪がやんできて……

山門のところでは全く降っていませんでした。見上げると五大堂もちゃんと見えます( ゚д゚)ポカーン
今回の旅行中雪に降られたのはここだけでした。
電車の時間的にも体力的にもさすがにもう一回登るわけにいかないので駅に戻りました。またいつか夏場にリベンジしましょう。
ここらでお昼にしたかったのですが何も食べるところが無い。駅前のレストランもこの日だけ休み。仕方ないので山寺駅の待合室で時間をつぶし電車を待ちます。昼食をとらない分、予定より一本早い電車にのれそうなので、当初予定していた羽前千歳ではなく山形まで出ることにします。

11:57山形着。当初は13:34発の奥羽本線新庄行きに乗るつもりでしたが、まだ一度も山形新幹線に乗ったことがなかったので、13:02初のつばさ111号に乗ることとして、お昼は車内で駅弁にすることに予定を変更しました。
駅前をうろついたり、山形城址をちょこっとだけ眺めた後、新幹線乗車。新庄までは45分ほどです。

庄内豚と山形米はえぬきのお弁当にしました。高速運転しないにしろやっぱり新幹線は快適だなぁ。

13:46新庄着。乗ってきた新幹線には新庄延伸10周年の車両でした。
新庄駅でしばらく時間をつぶします。待合室で流れていたのは『ニュー・シネマ・パラダイス』だったか。

新庄からは14:56発の陸羽東線リゾートみのり」に乗車。510円の指定券が必要ですが、快速電車なので青春18きっぷでも乗車できます。これで鳴子温泉までは一本です。



窓が広く、座席もゆったりとしていてとても快適です。イベントスペースもあり、イベントが開かれることもあるそうです。


特筆すべきはシートピッチでリゾートみのりでは1200mmとなっており新幹線や特急のグリーン車よりも広く取られています。上の写真が先ほど乗った山形新幹線つばさ号の座席、下がリゾートみのりの座席です。
これだけ快適な列車ですが、このときの自分のいた2号車の乗客は5人(36名定員)。暖かい季節とか紅葉の時期だと混むんでしょうかねぇ。




瀬見温泉赤倉温泉中山平温泉と温泉地を過ぎ、鳴子峡。ここでは速度を落として運転されます。とは言ってもすぐに過ぎてしまいますが。


鳴子峡を過ぎるとほどなく鳴子温泉駅に到着。ここでしばらく停車しますが、こちらはここが目的地なので下車します。駅には足湯もあります(写真でコーンに囲まれているところ)。



駅から宿までは15分くらい歩きます。迎えにも来てくれますが駅周辺の雰囲気も見たかったので歩きます。やはりこの時期は人が少ないようで閑散としています。温泉に来る人も車が多いようで歩いている人は学校帰りの小学生くらいのものです。
今晩は旅館すがわらという宿に泊まります。

館内にある2箇所の大浴場と4箇所の貸しきり風呂の説明を受け部屋へ。一人で泊まるには十分な部屋です。館内はよく手入れされていてきれいでした。
荷物を解いて早速温泉へ。2箇所の浴場は時間で男女が入れ替わります。源泉かけ流しの温泉は放っておくと上のほうが熱くなり、湯もみしてやらないと火傷しそうでした。それを除いてもぬるりとしたお湯が肌にはよさそうです。山寺での雪中登山の疲れも癒されました。

宿での夕食。一人なんで部屋食です。個人的には量質ともに満足です。宮城ということで一ノ蔵もいただきました。前日の仙台では浦霞だったので。
食後も温泉に入ったり、酒盃を傾けながらぼけっとしたり、布団でごろごろしたりと十分くつろげました。たまにこういうことしないとなぁ。人と接しないというのが何よりの癒しだ。
3日目は陸羽東線の残りの区間乗りつぶし、仙台に戻ります。

*1:「あやし」と読む